(記者)
NHKです。もちろんこの緊急事態宣言が消えることへの対応ですけれども、金曜日に県の専門家会議は、その前に開かれるんでしょうか。
(知事)
それをした上で、対策本部会議を開くという、そういう段取りになっております。それから現在の状況は、危機管理部の方から、国の方にほぼ毎日のようにですね、ご報告を申し上げているということで、現在我々の、感染状況がもう多くの指標がステージ4をはるかに上回ってるという状況でございますので、これを国の方は知っているということをですね、合わせて発表をしておきます。
(記者)
今のところ、政府関係者から静岡の延長するという言葉が聞こえてこないのが気になっているのですけれども、金曜日の段階で、静岡として、引き続き継続をお願いしたいという表明をしたら、それは政府はそれに沿ってくれそうな感触というのはあるんでしょうか。
(知事)
今、動きがこれ、今週中に、首都圏、並びに中京圏ですね、はっきりすると思うんですが、ご案内のようにですね、本県は両方に挟まれていて、大体1週間から10日後に、その余波がうちに及ぶという、そういう形になっております。仮に緊急事態宣言が、首都圏と、愛知県で、継続されて、でうちがですね、それよりゆるいものになったとすればですね、これはですね、危険性を高めることになるというふうに思っておりますので、基本的にこのデルタ株になって以降ですね、感染力が非常に高いということですので、しかもステージ4の指標、かなり高い指標でございますから、数字でございますので、目下のところですね、緊急事態宣言をいらないといえるようなとても状況ではないという認識です。
(記者)
それまん延防止等重点措置に落とすことも、それでも、それもまだ早いだろうという。
(知事)
とりあえずその動きを見ながら、金曜日に、専門家の先生方の意見も踏まえまして対策本部を開いて、そして13日以降どうするかということについて、決めて皆様方にご報告を申し上げるとこういう段取りであります。
(記者)
静岡朝日テレビと申します。よろしくお願いします。
今に、ちょっと関連する確認事項なんですけれども、この金曜日の様々な方の意見を聞いて、その後、国のほうに要請することになるんでしょうか。
(知事)
私は基本的に緊急事態宣言をですね、これを外す理由はないというふうに目下のところは見ております。
しかし、今日はまだ火曜日ですから、事態の推移を見守らなくちゃいけないと、いうことで、全体、皆さんの意見を踏まえて、本県の方針を決定するということでございますが、私自身は、目下の200人台300人台でですね感染者が出ているということでございますので、到底、これはですね、今の状況を緩めるというような事態ではないと、思います。
(記者)
ありがとうございます。
あと一つなんですけれども、曜日別の感染者を見ても減少傾向にはあると思うんですけれども、このまん延防止措置であるとか、緊急事態宣言の影響というのは、やはり、あるとお考えですか。
(知事)
あると思いますね。そして、また、何て言いますか、ふじのくに安全安心認証制度というのがですね、今、数字の上では、申し込みがもう8,000件ぐらいというふうに聞いております。
ですから、皆様がたの、関係者の間でですね、ともかく自分たちの店を安全にするために、認証制度を活用しようという動きも加速化して参りました。むしろ、現場に行って、それを確かめなくちゃいかんので、その人数の手配に追われてるという状況でございますが、緊急事態宣言、その前のまん延防止、こうした措置がですね、明らかに県民の間で、共有されていて、この間に安全対策を徹底しようと。それから、ワクチンの接種もですね、今回、これまでは広域の接種会場ってございましたが、これは各市町が主体でやっていただいた。今度は県がやります。ですから、市町も跨いで、先ほど言いました方を優先的にですね、接種しながら、早めていくと。ですから、10月、11月まではですね、80パーセント台になるには、全体の県民の希望者の80パーセント以上が接種するまでには、まだ、1〜2ヶ月はかかりますのでですね、それまではもう油断できないと、いう認識でおります。
目下のところは、下がってきてますけども、絶対数が極めて高いということで、傾向よりもその数字、なかんずくですね、重症者の数が多いと。重症者には、医療従事者の多くの人手が取られますので、ですから、こういう状況の中でですね、措置を緩めるなどとというようなことはですね、もう到底、考えるべきではないというのが私の考えです。
(記者)
ありがとうございました。
(記者)
中日新聞と申します。
今日、田村大臣が緊急事態宣言の延長に関してですが、入院率と病床使用率を重視されるというようなことを会見で発言されました。
で、川勝知事は、今、ステージ4の指標を超えているというふうにおっしゃっていましたが、県として、重視する項目があるのかどうかというのと、田村大臣のこの意向というふうに、どういうふうに考えられるのか教えてください。
(知事)
全体で6つか7つくらい指標があるんですね。その指標のもうほとんど大半を、今、県は上回っておりますから、我々はですね、新規感染者数もありますし、病床の占有率もありますし、重症者の数もございます。そうしたこと、全体を見ながら決めると。これは、しかしながら、独断ではなくて、この専門家の委員の先生方の意見、また、それはですね、基本的に毎日のように、後藤参事のほうから、ご報告申し上げている通りでございまして、こうしたものをベースにして判断をするということで。田村さんは田村さんで、日本全体を考えなくちゃいけませんけれども、私どもは私どものほうで、ステージ4から4から、ステージ3に確実に行ったというところまではですね、警戒を緩めないということであります。
(記者)
ありがとうございます。
あと、七尾団地でのペットの受け入れの実現可能性を探るということですが、知事がおっしゃられているのは、大体、2、3年後に新設ができる公営住宅でのペットを飼えるかどうかを検討するということ。
(知事)
いや、もうね、2、3年後に、検討結果を出すんじゃなくて、同意さえ得られればですね、その方向に歩み出そうと。なぜかというと、そこで避難されてる方々を助けるためにするわけですから。しかし、計画をして、そして、どれぐらいの大きさのにするかということもまだ決まっておりません。例えば、4階建て、通常の七尾団地ってのが4階建てなんですけれども、4階建てで4階のところからですね、ちょっと重たくなったペットを抱いて下まで行って散歩させるというのも大変でしょうし、また、帰るときも大変でしょう。エレベーターが、基本的に設置されておりませんので。従って、公営住宅の高さもですね、4階建てっていうのはきついんじゃないかという意見が出ております。だから、3階建て以下。場合によっては2階建てということになるかもしれません。
それから、また、もちろん七尾団地でやるわけですけれども、あそこには素晴らしいコミュニティがあります。ですから、そのコミュニティの方々のご意見もうかがわなきゃいけないと、いうことでございますが、私どもは、それと、今、ペットがいるから、実はそれを受入れるところを探してるっていう方がいらっしゃるのでですね。何とかそういう方たちの要望にこたえたいということで、実験的に作るということにしたと。で、その場所もですね、一番音が聞こえにくい、なんて言いますか、外れと言ったら悪いですけども、すでに建っていた場所で、一番外れになるようなところでやってみようかということが目下のところのですね、差し当たっての方針ということです。
(記者)
ちょっと分からないのが、現状でペットを飼ってらっしゃる方が、ペットを飼える公営住宅がないから、入居を迷っているという状況で、新設する公営住宅でペットの可能性を探っても、どのみち2、3年後なので、果たして解消に繋がるのかどうかというのは疑問があるんですが、それはどういうお考えなんでしょうか。
(知事)
そうですね、今、応急的に預かっていただいているようですね。で、同時にまた、賃貸住宅、不動産業者の方でですね、ペット可能なところを探されてる。しかしながら、これは永久的に住むところじゃないということなわけですね。ですから、1〜2年は辛抱していただかなくちゃならんだろうということではありますけれども、ともかく、公営住宅はペットの持ち込み不可なので、従って、初めから諦めてるという声が聞こえてきたのでですね。それならばですね、人助けのための公営住宅ですから、従って、そこで1回検討してみようと。先例も、前の大きな災害の時にあるということなのでやってみようということです。ただし、この七尾団地の皆様方のご同意を得た上でということであります。
(記者)
ありがとうございます。
あと、県の広域接種会場を作る、集団接種会場を作られるということですが、中部と東部に整備されるということで、今後、西部にも整備される考えはあるんでしょうか。
(知事)
目下のところありません。これは中部と東部がですね、東部といっても賀茂地域を除きますけども、やはり接種者が、割合が低いと、そういう実態に基づいて、これに会場を設定いたしました。
(記者)
あと、もう1点。パラリンピックの総括についてお願いします。知事はレガシーづくりが、今後、県の課題になるというふうに、レガシーづくりを進めるというふうにおっしゃっていましたが、五輪に関しては、観客制限があって、パラに関しては無観客で行いました。地元の注目度がどれだけ集まったのかというのが、未知数な部分もありますが、今後のレガシーづくりへの期待であったり、ハードルというのがあるとお考えかどうか、その点お願いします。
(知事)
レガシーづくりについてはハードルがあるというよりもですね、レガシーをつくっていこうという、勢いがあるというふうに私は認識しております。そしてまた、今回、いわゆる学校連携というものを、パラリンピックのほうが、人数、学校の数も多かったわけですね。しかしながら、緊急事態宣言になってしまったということもあって、親御さん、また、先生方がその点を考慮して、みずから辞退されて、結果的に無観客になったということであります。
しかし、今回わかったことはですね、全体、オリパラ無観客でありましたけれども、観客は一体何のためであったのかというと、一つにはもちろん、選手のためです。もう一つはですね、観客によって、利益を上げるといいますか、チケット代を得るというですね、これは全体900億円ぐらいになったんじゃないでしょうか。これが全部飛んでしまったわけですね。にもかかわらずですね、オリンピックはもとより、パラリンピック、この選手たちの、この世界トップを争うですね、ルールにのっとった、このパフォーマンスにですね、多くの人が感動したわけですね。そしてまた、報道されている各国から来られた方々も、日本人の、この無観客の中における、選手本位の、アスリートファーストのですね、そういうその対応に、ひどく、ひどく感動されてお帰りになって、感謝されて帰られたと、いうことがあります。
ですから、ここにはですね、何て言いますか、人間が、励まされるといいますか。人間が生きていく上での大きな勇気と、何て言いますかね、感動をですね、もたらすと。ですから、これも文字どおり、スポーツそれ自体がですね、本当に宝になったということであります。従って我々は、このスポーツの持つ力を県全体で、偶々、前回のワールドカップ、ラグビーですね、今回のオリパラということで、ホスト県になったと。しかも、事故も事件もなくてですね、基本的に、成功裏に終えられたということでもありますので、これをきっかけにラグビーがそうでありますように、我々としましてはスポーツにつきましては、その文化プログラムにつきましては、いわゆるアートカウンシルを作りました。同じようにですね、どういう形にするか分かりませんけれども、スポーツ庁などで使われているのは、スポーツコミッションという言葉が使われておりますけれども、そうした組織を立ち上げてですね。このオリパラのレガシーを根付かせると、これは一つには、あそこのベロドロームをですね、トレーニングセンター、サイクリングトレーニングセンターとして充実させるということが入っておりますし、また、この自転車競技の、国際連盟の会長さん、UCIと言ったでしょうか、フランスの方が来られてですね。富士スピードウェイにも感動され、またもちろん、ベロドロームにも感動されてですね、ここで、レガシーを作りませんかと、8月8日の日に、わざわざ、私を、会長の自分の責任でですね、呼ばれて、それを依頼されたぐらいです。
ですから、我々がレガシーを作っていくために、レガシーの委員会を数年前から立ち上げてやってきてますけれども、何と、サイクリングのオリンピックに関しましては、向こうの方からですね、例えば世界選手権をこちらで開けないかと、そういう用意があるか、とまでですね、質問があったぐらいです。ですから、我々の方は、こうしたいわゆる世界を見てきたトップの方がですね、こちらに対する期待があるというのは、我々のこれまでの準備がですね、報われたものということで、もう本当にこの間、静岡県のスポーツ局を、部長さん以下ですね、数年間ずーっとやってきた人達、もちろん地元の人たち、ボランティアの人たち、全体の力でありますけれども、これはこういう形で実を結んだなと。レガシーの話を私たちだけではなくて、何と、UCIの方から、その言葉が出たということをご紹介しておきたいと思います。 |